小規模企業共済

税務にまつわる論点をQ&A形式で記載いたします。

Q.個人で事業を営んでおります。小規模企業共済の内容を教えてください。

A.以下、回答いたします。

小規模企業共済は、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する制度であり、個人事業主が廃業等を行った場合に、それまで積み立てた掛金の額や納付月数に応じた共済金を受け取ることができる制度です。個人事業主の退職金制度と呼ばれることもあります。

【掛金及び控除額】

掛金は月額1,000円から70,000円までの範囲内において、500円単位で設定することができます。加入後に増額又は減額を行うことも可能であり、事業の状況に応じて調整することができます。

その年に支払った掛金は、その全額が小規模企業共済等掛金控除として所得控除の対象となります。掛金の上限が月額70,000円であるため、年間では840,000円が控除額の上限となります。また、1年以内の前納掛金についても、支払った年分の控除の対象となります。これより、12月中に翌年分の掛金を前納することで、その年の控除額を増やすことも可能です。

共済金を受け取る際の課税においても優遇措置が設けられています。一括で受け取る場合には退職手当等とみなされ、退職所得として課税されます。退職所得は、収入金額から退職所得控除額を控除した残額の2分の1が課税対象となるなど、税負担が相当程度抑えられることとなります。分割で受け取る場合には、公的年金等に係る雑所得として課税されます。

【加入要件及び手続き】

加入の対象となるのは、常時使用する従業員の数が20人(商業(卸売業・小売業)又はサービス業を主たる事業とする場合には5人)以下の個人事業主及び会社等の役員等です。

申込みの方法は、オンラインによる申込みと提携金融機関等の窓口における申込みの2つの方法があります。

なお、掛金納付月数が240か月未満の時点で任意に解約した場合、受け取る解約手当金は掛金の合計額を下回ることとなります。また、納付月数が12か月未満の場合には、共済金等を受け取ることができません。これより、小規模企業共済への加入にあたっては、長期にわたる納付の継続を前提として、無理のない掛金額を設定することが重要と考えます。

上記が小規模企業共済の概要となります。

個人で事業を営み、一定の所得が生じている場合、上記の内容を確認のうえ加入を検討することをお勧めします。

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